パイオニアのCLD-9シリーズにおいて、初めて自動両面再生機能が搭載されたのが
このCLD-970になります。以前同機種を使用していたのですが、故障してしまい
一度は破棄されたのですが、独特の動作音が忘れられず、愛着がかなりあったのもあり
再び入手することにしました。
表示部は前機種のCLD-99Sの意匠をほぼ引き継ぐ形になっています。
99Sとの大きな違いはB面用のチャプターカレンダーがついていること位でしょうか?
尚、トレイはこの表示部の後ろにありトレイオープン時はこの部分が前に
倒れてくるようになっています。
トップパネルを取り去って上から覗いたところ。AV分離思想になってるので
基板が分かれています、お金がかかっていますね。左が音声、右が映像を担当しています。
パナのビデオデッキと同じですね。
余談ですが、トップパネルの裏にはショート防止用にウレタンがついているため、
これが経年劣化で基板側にこびりついてしまうことがあります。この機体は大丈夫でしたが、
すでに兆候が見られていたので、思い切って取っ払ってしまうことにしました。
安全機構を無くす形になりますが、基板側についてしまうと見た目が悪いのと
除去がめんどくさいのでここは割り切りました。
映像と音声基板を起こすとメカに到達します。右側に電源基板がありますが、
これはLD-S1でも同じですね。写真中央上部に覆い被さっているのが、
ピックアップ用のレールになり、B面再生時はここまでピックアップが
自走してきます。
映像基板の裏側です。シールドの中にはTBCやデジタルメモリー
がらみのパーツが入ってるのでしょう。LD-S1と比べるとあっさり
していますが、密度は高いです。レーザーディスクは映像がアナログ
記録されているので、社運をかけていたパイオニアがもろに影響が
でる部分で手抜きをするとは考えにくいですが。
音声基板です。LR対称回路になっており、やはりお金がかかっています。
ピックアップ。初代だけあって、ユニットそのものも非常に
大きく複雑な構造になっています。この大きさの物が自走するだけあって
レール等のパーツはそれなりに強固に作ってあるのか、ギアが割れたという
故障は一度もなりませんでした。ただ、経年でB面側のギアレールについてる
スプリングが固着したのか、B面切り替え時にギアレールとピックアップ自走用の
ギアがかみ合う瞬間に異音が発生する症状に遭遇したことはあります。
何度も手でアシストしてやると改善したので、同様の症状でお困りの方は試してみると吉かと
最後にシーケンスの動画をどうぞ