この機種は私が幼い頃からありました
こいつでドラえもんをあほみたいに見まくったのはいい思い出です。
この機種が実は結構レアな機種だと知るのは、最近になってからです。
ちょうどこの頃は、ビデオデッキが高機能路線を歩み始めた頃で、
フレームメモリーを用いてデジタルお遊びができたり、高度な編集機能を
持つデッキが各社からラインナップされていました。
このデッキはドルビーサラウンドの回路が内蔵されており、
音声に力を入れたモデルのようです。
金色で誇らしげですね。
余談ですが、松下はこの時代HIFIビデオのことを
”Multiplex Video Cassette Recorder”と呼んでましたね
カウンターは当然リニアタイムカウンターです。
今となっては当たり前の機能ですが、
当時はカタログにでかでかと載せるくらいの目玉機能でした
おいらが写り込んでますが気にしないでくださいww
普段操作しないであろうボタン類はドアの内側にあります。
録音レベル調整用のつまみはここにきています
トラッキングもまだ自動調整ではなく、手動であわせますが、
レベルメーターがトラッキングレベルを表示できないので、
画面を頼りに調整する必要があります
FMトランスミッタという見慣れないスイッチがついていますが、
これはリア音声をラジカセに飛ばして、ラジカセを
簡易リアスピーカーにしてやるための機能です。
気軽にサラウンドを体験してもらおうという松下の
粋な配慮ですな
試しに使ってみましたが、まぁそこそこ使えますね。
ワンタッチタイマー等の機能はこちら側に、
リモコンがなくても時計あわせや
チャンネル設定ができるのはお約束ですね。
この機種の特徴ともいえるレベルメーターで、
下半分はリアサウンドレベルを表示できるのが特徴です
下のつまみは再生時の音声レベルを調整する
ためのもので、サラウンドレベルも調整できます。
サラウンドをONにした状態です。
普通に録画したテープでもサラウンドが効くので、
映画などを見ると少しだけ臨場感が増しますww
このデッキは写真の左側にかなり大きめのヒートシンクを
持つため奥行きが普通のビデオより大きいです。
右側のプラ板が被さっているところが電源なので、
いかに大きいかがわかると思います
リア部アップその1
サラウンドスピーカーに接続するための端子があるほか、
音声出力も可変・固定の2系統をもっています。
タイマー操作音を切ることができるスイッチがついていますが、
このスイッチはなぜか後継機種では削除されましたね
リア部アップその2
この時代のアンテナ端子はまだセパレートになっていますね。
この頃の松下デッキは電源コードが右から出ているのが
多かったのですが、このデッキはトランス電源を持つため
コードが左側から出ています
付属品です
バーコードリモコンもはしりの頃でしたね。
リモコンアップです。
オンスクリーンボタンや、サラウンド切り替えボタンを
備えています。オンスクリーンボタンがついているリモコンは
松下のオンスクリーンに対するやる気のなさからかなり貴重ですね。
このデッキはVISSサーチもできるのですが、そのやり方がまたややこしくて
まずサーチロックの状態(お知らせ小窓にSを出す)にして、
次にリセットボタンを飛ばしたい数だけおす
(小窓のカウンター部が01に変わります)
飛ばしたい方向にサーチを開始するという
まるで使ってほしくないかのようなややこしい操作方法になっています。
トランス電源部です。
この電源は、音声専用で、他のブロックは本体右側にある
スイッチング電源にて供給されます。
写真中央部にリレーが見えていますが、これは
電源切断時に音声回路への電源供給をカットするための
ものです。そのためこの機種では、電源を入れたときに
ピッというビーブ音と同時にリレーの入る音がします
当時としては、標準的なメカが左寄せな設計になっています。
スイッチング電源は一番右側に内蔵されています
これは他の機種も共通ですね。
あと、この写真には写っていませんが本来ヘッドの上には
シールド板がかぶせてあります
Gメカです。
旧メカよりコストダウンしつつ耐久性を高めたすばらしいメカだと思います
松下がKメカに移行するまでの間、高速化などの改良を加えつつも、
Gメカをベースに使ってきたことを考えても、素性の良さがわかります。
業務用機やNV-V10000に搭載されたIQメカもGメカと共通する部分が
多いことからおそらくベースはGメカでしょう。